訪日外国人旅行者（タイ人）の東北地方への観光誘致の可能性と課題

บทคัดย่อ

本研究は，訪日タイ人旅行者を対象としたインバウンド誘致活動をプル要因の概念を基に分析し，東北観光推進機構のような東北全体を一括してアピールする活動が誘致活動に有効かどうか，また東北ブランドの形成に繋がっているかどうかを明らかにするものである。目的地決定プロセスに大きな影響を与えるプル要因による分析を行い，①良好な日－タイ関係，②タイ人向けの情報提供，③映画・ドラマのロケ地，④日本文化ブーム（食文化）⑤日本の四季と自然・景勝地，がタイ人旅行者のプル要因に大きな影響を及ぼすということを明らかにした。また，九州観光推進機構，せとうちDMOの事例分析の結果，広域でインバウンド観光に取り組んでいる事業の成功ポイントについては, 3つあり, ①ターゲットの設定, ②地域の一体の醸成, と③コンテンツ・ツーリズムである。その結果をもとに東北地方における訪日タイ人旅行者の誘致可能性については考察し，東北地方へのタイ人観光客誘致のためには，秋田県を入り口に誘致を図ること，グリーン・ツーリズムなど体験型旅行を提示していくことが重要であることを明らかにした。以上が本論文の結論である。